パネトーネの歴史
原型はなんと古代ローマ時代とも
パネトーネの起源については諸説ありますが、15世紀のイタリアのミラノで作られ始めたと言われています。ただ、その原型と思われるものは古代ローマ時代に存在していたという説もあり、12月下旬に行われていた収穫祭に祭礼用としてパネトーネの原型とも言える大型のお菓子が用いられていたという話もあります。
のちにキリスト教の普及によって、古代ローマ時代の宗教的な農耕行事とキリストの降誕が結びつきクリスマスを祝う習慣となり、同時にパネトーネもイタリア全土で広く食べられるようになったと言われています。
元々はイタリア発祥のクリスマス菓子ですが、南米大陸へ渡ったイタリア系移民によって、ブラジルやペルーなどの南米諸国にも伝わり、ブラジルでは1945年にバウドゥッコ社が、ペルーでは1950年にドノフリオ社が設立され、自国で製造・販売されるようになりました。(ペルーでは「パネトン」、ブラジルでは「パネトーニ」とも呼ばれています。)
今ではイタリアだけでなく、南米諸国にとっても『パネトーネ』は、クリスマスには欠かせないお菓子となっており、広く愛されています。また、南米諸国では、チョコレート入りやオレンジ味など独自の進化を遂げているものもあります。